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嗚呼!!花の応援団 どおくまん

双葉社アクションコミックス全15巻

1970年代に「漫画アクション」(だと思う)に掲載されていたどおくまんの出世作で、二回ほど実写映画にもなった。お話は河内の山奥にある馬鹿大学、南河内大学で、理不尽な上下社会の応援団で、上級生たちから過激なまでのしごき、いびり、搾取に耐える一回生たちをかなりギャグっぽく描いた漫画で、時としてシビアなお話も入る感じだ。そして舞台はこの作品は青年誌掲載なんで強烈な下ねたが多いからあまりそうした作品が好きじゃない人にはお薦めできないけど、基本はギャグだから割り切ってみれば楽しめるかも。この漫画の主人公は、三回生で応援団親衛隊長・青田赤道であるが、どちらかというと富山と北口を中心とした一回生(のちに進級)がストーリーのメインになることが多い。というか彼らが一番応援団のパブリックイメージに近い感じがする。彼等が中心のときのストーリーには恋愛、人助け(一回生同士も含む)、人情もの、喧嘩など見ごたえがあるものが多い。

人物紹介

青田赤道 

主人公で南河内大学三回生で、応援団親衛隊隊長。スポーツ万能で喧嘩無敗、チン長  36センチチンバス 29センチ(注 いぼ付)の怪人「ちょんわちょんわ、クエックエッ」、「〜なのねんのねん」「おめこ」「ちゃんちゃこりん」が口癖。幹部の三馬鹿トリオももてあますほどの人物だが、OBの剛田先輩と父親には頭が上がらない。性格は基本的にスケベ・凶暴だが、さりげなく一回生をサポートすることもある。彼が一回生の天敵・三馬鹿やOBの薬痴寺を懲らしめることがあるから、ともすれば陰惨になりがちなストーリーもギャグになるのかも。ただし時として彼らよりも性質が悪いこともあるが、そこはご愛嬌だろう。

下村・木村・小川

応援団四回生の三馬鹿トリオ。木村が団長。部費や学校側から支給される部費をピンはねして、豪遊する極悪トリオ。後輩いじめが何よりの楽しみだが、青田に直接的、間接的に酷い目に合わされることがあるので見ててあまり嫌な感じはせず、むしろ笑える。卒業一歩手前で青田の策略により、留年する(笑)。

小林

ニ回生で、一回生以上に幹部にいじめられてる気の毒な人。「オッス。質問です」が口癖かな。「魁!!男塾」の田沢みたいなポジションか?

富山・北口

一回生で、親衛隊所属。つまり青田の直属にあたる。青田がギャグ部門での主人公ならば、この二人は、人情ものなどでは主人公になる。この二人が一番成長してるし。一回生のリーダー的存在で基本的には仲間思いで熱血漢。

村上

富山・北口の親友。一回生の中では結構モテる。

前田

分数の足し算がわからないほどの馬鹿で、三馬鹿も手を焼くこともある。ボーっとしているが同じ寮仲間の中島が団脱退のさいに幹部からリンチを受けたときは、止めに入ったので、結構いいやつ。

剛田先輩

青田が唯一頭の上がらないOBで、結構青田を信頼し、可愛がっている。口癖は「団のめんぼく丸つぶれ」。青田がとんでもないことをやったときは、オチで必ずこれを言うのが面白い。

薬痴寺先輩

一回生いびりが大好きなOBで、口癖は「役者やの〜」。練習のさい、一回生がだれると、この台詞をいい、渇を入れるが、青田には通じず逆に返り討ちにあった。このとき青田は「わし最近病気で手足がいうことをききませんのや」といって薬痴寺先輩をぶっ飛ばしていたが、宮下あきらの「魁!!男塾」でも教官の鬼ヒゲを富樫がぶっとばすときに似たようなことを言っていたが、やっぱり「花の応援団」がネタだと思う。(もっとも「男塾」の初期は「花の応援団」ののりに近かったけどね。)ちなみに映画では薬痴寺先輩の役はなぎら健壱がやっていた。

みずずちゃん

青田が世話になった質屋の娘で、人類とは思えないほどの風貌を持つが、青田に一途に惚れている。しかしその風貌ゆえ青田にすら恐れられている。ダウンタウンの「ごっつええかんじ」で「みすずちゃん」というコントがあったが、その元ネタにもなっている。まあ松本人志も世代的に「花の応援団」は読んでるだろうけど。

先も言ったとおり、この漫画は全体を通してみるとドタバタギャグが中心である。「ちょんわちょんわ」や「役者よの〜」「団のめんぼく丸つぶれ」などはほかの漫画でもパロディにされるほどのきめ台詞だ。たしか初期の「こち亀」で両さんが寝ていることろに近所のガキが悪戯に来たお話では、報告書かなんかに青田の絵と「花の応援団」のきめ台詞が描いてあったしね。二回も映画化されたとこを見ると、青年漫画では大ヒット作にあたるだろう。あと関西方言の「おめこ」を全国に知らしめたのもこの漫画だろう。関西方面以外の人で「花の応援団」を読んだことのない若い世代の人は、この言葉の意味を知らないだろうけど、この言葉の意味は・・・あえて言うなら放送禁止用語です。ちなみに映画ではさすがに言ってなかったな、これ(爆)。漫画版ではクイズ番組出演中の青田が堂々と言っていたけどね。青田のドタバタも面白いけど、やっぱりこの漫画のもうひとつの魅力は、富山・北口が繰り広げる人情話にもあるといえる。機会があったらぜひとも読んでいただきたい。

 

どおくまんはこの作品以降、少年誌でも活躍し「少年チャンピオン」で「暴力大将」「熱笑!!花沢高校」「怪人ヒイロ」などの作品を描いた。あとタイトルは失念したが、ある中年サラリーマンが中学生時代にもどり人生をやり直すという「コミックバンチ」連載の「リプレイ」に似た漫画も描いている。どおくまんの特徴といえば基本的に絵のうまい作家じゃないけど美男子や美女よりもブスやブ男を描くほうがうまいので、美形キャラしか描けない作家の増えた昨今では貴重かも。先に名前を出した宮下あきらやつの丸はどおくまんファンだろうね。つの丸にいたっては最新作の打ち切り漫画「重臣 猪狩虎次郎」で「役者やの〜」とか「僕のめんぼくまるつぶれ」なんて台詞を使ってたし、「男塾」に至っては、特に初期は「花の応援団」ののりそのままだったしね。ていうかそっくりな話さえあるぐらいだから(マジ)。まあその辺は別の機会に。

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